初黄・日ノ出町
 横浜トリエンナーレは展示作品数が多くて会場が幾つにも分散しているので見に行くに大変疲れる。前々回あたりからもう行くのは止そうかと思っていたが、前回は巨大なクモロボットやビルの壁面にとまった巨大なバッタが評判になり一応見ておくことにしようと結局は行ってしまった。今年は特に大きな話題になる作品はなかったようだが、市のレンタサイクル「ベイバイク」に登録していたので、秋晴れの中、港の周辺を自転車で走り廻るのもいいかも知れないと思ってまたもや行ってしまった。
 トリエンナーレは難解な映像作品や前衛作品も結構多いが、それに比べればあまりにも解りやすいというか、動物の絵画や造形作品も多く適当に息抜きができたおかげであまり疲れなかった。また連携プログラムとして同時開催された黄金町バザールにも足を延ばした。黄金町は黒沢明監督の「天国と地獄」で、山崎努が演じる誘拐犯が住むスラム街のように思っていたので今まで殆ど近づかなかったが、実は大間違いで、黄金町はスラム街ではなく隣接する初音町・日ノ出町を含めて一大売春地帯とのこと。近づかない方がよいことには変わりがないが。また近くにはドヤ街で有名な寿町があるが、そこも含めて住民パワーによって町の環境を浄化してイメージチェンジが計られているようだ。その推進協議会はこの地域をまとめて「初黄・日の出町」と呼んでいる。またアーツコミッション・ヨコハマがアーティストの拠点に変貌させようとしている。そうすれば町の不動産価値も高まるというわけで、それを「芸術不動産」というらしい。まだまだそんなに多くはなさそうだけれども若きアーチストやクリエータの工房はじめアート専門の古書店もあった。いずれよい町になりそうな気がするが、昭和を思い出させてくれる場所もたくさん残っているのであまり変わってほしくない気もした。

日ノ出町の大岡川沿いにあった居酒屋

黄金町の竜宮美術旅館は旅館というけど宿泊できない

 

路地裏に入浴随時の旅館があった

日の出湧水(水源は野毛山)生活用水には使えるらしい

一部であるが、横浜トリエンナーレ2011の動物たち

サイも像も実物大である

土製のカバは後ろの人と比較すると大きさがわかる